テストの花道 第20回 AO入試対策パート2~小論文~

要約

連想する言葉やそのグループを列挙すると、何をどのように書いて主張すれば良いかがわかりやすくなる。

(AO入試:学力試験ではなく、志望理由書・小論文・面接などで選ばれる入試方法)


応用可能な範囲

学生:小論文、志望理由、就職活動の試験など
一般:転職活動、プレゼンテーションなど


練習問題

ダイエットについて論じよ。


花道の種

その1 : ピラミッドボード

書き込む場所を4分割して上から順に書き出し、伝えたいこと、自分の主張を見つけ出す。

※書く場所が足りなくなったり、字が小さくなったり、はみ出したりするとかえってわかりづらくなることもあるので、無理に三角形を描いたり使用したりする必要はないと思われる。例えば、各段階の内容を書き終えたら線を引いて区切り、矢印で順序や因果関係を示す、というような方法で書き出しても良いと思われる。

使い方:
  • ピラミッドボードの最上段(一番広い場所)
イメージマップを使って発想を広げ、何通りもやってみる。
列挙ムシを使って、思いつくことを書き出しても良い。

  • ピラミッドボードの二段目
グループ化して最上段とは異なる新しいグループを作る(3つか4つに分ける)。
新しいグループが思いつかない時は、友達や一般の社会ではどう考えられているかを想像する。

※共通点を見つけるトレーニングも役に立つ。

  • ピラミッドボードの三段目
自分が伝えたい順番に並べる。

  • ピラミッドボードの最下段
一番言いたいことが見つかったら、自分の主張を一つにまとめて書いてみる。

その2 : スパイダー図

ピラミッドボードに書いた内容をまとめる。
自分の意見(主張)を中心に書き、それを土台として文章の構成を考える。

※これもピラミッドボードと同様で、図を書いてから書き込もうとするとかえってわかりづらくなることもあるので、箇条書きなどの別な方法で書きだしても良いと思われる。

使い方:
  • 真ん中に「主張」
  • 左上に「なぜ?」
  • 右上に「経験したこと」
  • 左下に「知っていること」
  • 右下に「反対の意見」
を書く。

補足

  • 第11回 文章を書くチカラにもあるように、「自分の意見(主張)」を中心として「読む人がどう受け取るか」を意識しながら、「起承転結(なたもだ)」の順に「である調」で書く。
  • 「小論文」は「感想文ではない」ということに注意する。


採点のポイント

評価が低い(大幅に減点される)小論文

  • 他者の文章を書き写したもの
  • 知っていることを脈絡なく書いたデジタル作文
 (それぞれの文に関連がない、箇条書きのようなもの)

求められる小論文

  • 感想文ではなく、論理的な文章
  • 問いを正確に理解し論理的に説明できている文章

高得点になる小論文

  • それまでどういう経験をしてきているか、どういう文献を読んできているか、との出会い先生との出会い友人との出会い、いろいろな経験が投影される。そうするとみずみずしい内容になる。
  • 一定の枠の中から自分で課題を決めて、自分で論理を展開していく。かなりハードルは高い
  • 大上段に構えた結論はいらない。自分で省エネに気をつけてみようと思ったと一言書いてあるだけで社会とつながっているなと思う。
  • 内容は大人の目から見たら陳腐かなと思えるようなものでも世の中を感じ取るチカラ、自分で問題に対応したいという気持ちが伝わっていれば評価に値する答案になる。
「NHK 教育テレビ テストの花道 第20回 AO入試対策パート2~小論文~」より引用


練習問題の解答例



実践

  • ニュース、環境問題などについて、自分なりの意見とその理由を考え、論じよ。


今日の一言

小論文にはピラミッドとスパイダー


テストの寄り道

質問その1 : 授業だと出来るのにテストだと出来ない…、どうしたらいいですか?

  • 自分の中に染み付いていないとつまづくから、自分で授業が出来る状態まで、繰り返すことで解けるようになる。
  • テスト慣れは大事。模試は受けて損はない。

質問その2 : 私は数学・理科が苦手じゃなくて嫌いです。嫌いから好きになる方法ってありますか?

  • 基本問題など簡単な問題を確実にし、解ける自信を持つ。するとだんだん好きになれる。
  • 参考書や問題集の選び方。半分以上解ける問題集を買って、解けない問題を理解することから始め、だんだんレベルアップしていく。


  • 最終更新:2011-02-11 17:34:55

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